高校の時部活の都合でサウンドテニスの大会に出た.サウンドテニス,あまり知られていないと思う.目に障害があるひとが楽しめるように拡張されたテニスって感じ.コートはバトミントンのコートと同じくらいだったと思う.ネットはかなり低めだけどちゃんと張る.玉はスポンジ製で,なかが空洞になっていてそこに鈴が入っている.着地したときに音がするから,それをたよりにプレーする.

障害のレベルで階級分けみたいなのがされてて,全盲の人と,ちょっと見えるひと,もうちょっと見える人,みたいな感じ.階級によってバウンドしていい回数が決まってて,全盲だと3回までバウンドしていい.普通のテニスだと1回だけど,サウンドテニスだと着地したときしか音が鳴らないから,2回はバウンドしないと追えないみたいなのがある.

で,健常者が参加する場合は,アイマスクをつけて全盲ランクにでる.僕も少しやらせてもらったけど,練習不足もあったけれど(大会当日までやったことないし)やはり普段から音を頼りに生活している人は格が違うのだ,という感じ.あとは音を追えるとかそれ以前に,コートの中だから何もないのわかっているけど,何も見ずに動くの普通に怖い.

最初はラリーとか続くわけないと思っていたのだけれど,全盲/弱視の人同士とかだと普通にちゃんと続くし,ときどき強烈なスピンとかかけてた.スピンかける人同士の試合やばいかんじで,へんなバウンドする玉を2バウンドで打ち返したときとかめちゃくちゃ盛り上がる.読み合いの世界って思ったけど,もしかしたらスピンしてる玉は着地したときの音が違うのかも知れない.

サウンドテニスは目に障害がある人でも健常者でも一緒に楽しめる競技として最初から開発されているからこういうことができる.親戚みたいな感じでサウンドテーブルテニスというのもある.

ちなみに試合中以外は選手の誘導とかしてて,そういえばこの人達目が見えないんだったっけ,みたいな不思議な感慨があった.