イタリア日記その4

ローマ三日目はフィレンツェへの移動日.時間も中途半端なので,ホテルでゆっくりしてから出発.いつも通り地下鉄でテルミニ駅へ.それでも電車が出発する1時間ほど前につく.これが失敗の要因かもしれない.

ユーロスターでの移動だったのだけれど,とりあえずよくわからないので,駅に入ったところで切符と電光掲示板をみながらあれやこれやとみんなで話していた.そこへ英語のやたらうまいお姉ちゃんが「なんか助けれる事ある? 切符は持ってるの?」みたいな感じで話しかけてきたのでうっかり切符を見せてしまう.

すると,「ああ,それならこっちよ,ついてきて」というのでまたうっかりついていく.ホームの掲示板を見ながら,「この電車なら,予定なら4番ホームへくるはずよ,こっち」といいながら歩いて行くので,ほいほいついてく.

4番ホームに着くと,執拗に「またくるから,あなたたちはここを絶対に動かないで」といってくる.このあたりで若干おかしい感じがしていたのだけれど,友人が去って行く女史を目で追うとなにやら男三人と合流して話しているらしい.ああこれはまずいということでちょっと離れたところに移動する.

するとすかさず,再びお姉ちゃんがやってきて「とにかく動かないで」という.いよいよこれは,「案内したから金払え」というパターンではないか.すかさずネットで調べるも,しかしそれらしい情報はない.だが向こうは体格のいいイタリア人男3人がいるらしいし,とにかくそうなるとまずいってことで,隙を見て逃げる.

この時点で電車が来るまで30分.20分ほどは息を潜めていた.そのうち電光掲示板に乗る予定の電車が3番ホームに決まったという表示が出る.問題は移動方法で,まっすぐ行くと確実にお姉ちゃんずに捕まる.

幸い3番ホームへは駅の外側をまわってアクセスできそうなので,一度入り口までもどって,外の通路から3番ホームに向かう.

3番ホームが見えるところまで行くと,当然のようにお姉ちゃんが待ち伏せしていた.

さてどうするかと考えあぐねていると,お姉ちゃんが先に動き始めた.僕らとは反対側に,おそらく僕らを探しに行く.今しかない,ということで小走りに三番ホームに飛び込み,駆け足で乗る予定の6号車へ.この時点で一難去ったという感じ.

6号車に乗ろうとすると,変なお兄ちゃんが先に乗り込んで通路をふさいで「荷物を渡せ」みたいな事を言いながら強引に奪って,どんどん椅子の間にしまい始める.あー,これは,という感じなのだけれど,勝手に運ばれて,やめろと言っても勝手に運ぶ.

当然の様にチップを要求してくるのだけれど,毅然とした態度で拒否.するとお兄ちゃん,諦めて他の人の所へ行った.1対4だったのでなんとかなったという感じがする.

ローマ,ここまで順調だっただけに,最後で一騒動あって疲れてしまった.

ともあれ,フィレンツェへ.

一度ホテルで荷物を預けてから,ドゥーモを目指す.途中でマクドによって,ハンバーガーを食べた.

ドゥーモではすぐ横の鐘楼に上る.前日のサンピエトロ大聖堂のクーポラが響いたのか,足が重い.しかもサンピエトロ大聖堂と同じように階段が細い割に,登りと下りが同じ階段だったので,なかなか緊張感があった.

鐘楼のあとは,アカデミア美術館へ.ダビデ像などを見る.ダビデ,かっこよかったけど,日本人女性二人組が抱かれたいみたいな感想言ってて,確かに,というかんじだけれど,渋みがあった.

晩飯はレオナルド.セルフタイプのレストラン.ここでもカプレーゼを食べたけれど,学食の総菜みたいな感じでいまいち.おいしかったけど,流石に前日のサンティで食べたものには劣るという印象.値段も違うからな.

ホテルにもどって,すぐに就寝.

写真はあとでアップしたい.